最近話題の「ベアフットシューズ」。
名前は聞いたことがあっても、実際どうなの?と思う方も多いのではないでしょうか。
僕がこの靴に出会ったのは、リハビリの現場で“足の大切さ”を痛感したことがきっかけでした。
歩きの安定性、姿勢、バランス――
すべての土台になるのが「足」。
今回は、理学療法士としての視点と実際に履いてみたリアルな感想を交えて、
ベアフットシューズの魅力をお伝えします!
僕がベアフットシューズに関心を持ったきっかけ
はじめに、ベアフットシューズに関心を持つに至った経緯を書いてみたいと思います。
膝や股関節に問題を抱える患者の多くが、足裏のトラブルを抱えていたこと
1つ目は、ふだん理学療法士としてリハビリの仕事を行うなかで、患者の足の裏を触ることが多いのですが、
歩きが不安定であったり、股関節や膝関節にトラブルを抱えている人ほど、足のアーチ構造が壊れていたり、指先が広げられず外反母趾・内反小趾の症状が見られるケースが多かったということ。
それで、自分自身の足も若いうちからケアしておいた方が、将来の健康を考えたときに良いんじゃないかと感じていたわけです。
そもそも現在の靴って人の身体にあっているのか、という疑問。

2つ目は、そもそも人間の足って現代の靴に合っていないんじゃないかという仮説思考です。
よくよく考えてみると、本来、靴を履いて歩くということ人間にとって最適解なのでしょうか?
原始時代のヒトは裸足で大地を駆け巡っていただろうでしょうし、アフリカやアマゾンの原住民族の足裏は皮膚がとても硬いという話を聞きます。
だとすると、裸足に近い状態で歩いたほうが身体には良い影響があるのではないかと考えたわけです。
ちなみに、現代で流行している靴の特徴を挙げると、
- つま先が狭まっている構造
→指先が窮屈で、自由に動かしにくい。 - つま先に対して踵の高さが高くなっていて、重心がつま先に偏りやすい構造 (ハイヒール)
→反り腰姿勢を助長し、腰痛などの原因になる可能性。 - ソール(足底)が高い構造
→足底筋を使わないため、足のアーチが崩れ、扁平足や外反母趾・内反小趾などのトラブルの原因となる可能性。
などがあり、
現代の靴は足を過剰に保護しすぎていて、足の機能自体を弱くしているのかもなと感じるわけです。
だとすれば、足を鍛えられる靴を買おう!と思ったのが、ベアフットシューズに関心を持ったきっかけです。
ベアフットシューズとは何なのか?
ベアフットシューズの詳しい特徴については、vivoBarefootさんのホームページに掲載がありました。ベアフットシューズの特徴はこちら
僕がざっくり把握している範囲では以下の3点が挙げられます。
- 踵と爪先がほぼ同じ高さ(フラット)であること
- ソール(足底面)が非常に薄いこと
- つま先が開いていること
踵と爪先がほぼ同じ高さ(フラット)であること

前述のとおり、従来の靴では踵が高く設計されているため、つま先に重心がかかりやすいですが、ベアフットシューズは踵と爪先の高さがほぼ同じなので、立った姿勢での重心の位置が裸足と同じで正常の位置に近くなります。
ソール(足底面)が非常に薄いこと

ソールが非常に薄く柔軟な素材のため、足裏と地面の距離が近くなることで、地面からの感覚情報が増加します。
さらに、足裏の筋肉が刺激され、足底筋が鍛えられます。
つま先が開いている

従来の靴のようにつま先が狭まっておらず、開いているため、歩いている際に足趾を全体的に使う感じになります。
バランスを取りやすくなる感覚もあります。
よく似たもので例えるとすれば、地下足袋みたいなものだと思います。
使用の感想
まず、ベアフットシューズを導入して最初の1週間は感動が大きかったのを覚えています。
一言で言うと、『素足で街を歩いている感覚。』
従来の靴と比べて、地面の変化に敏感になり、地面に落ちている小石や道路の僅かな傾斜の感覚がわかるようなります。なんとも言えない不思議な感覚。
そして、Barefootシューズを履いた翌日には、見事にふくらはぎが筋肉痛になりました!笑
おそらく、普段は使わない足裏の筋肉を目一杯使ったことが影響していたのだと思います。
ベアフットシューズのメリット

ベアフットシューズを導入して感じたメリットは3つあります。
- 歩くのが楽しくなる!
- 履き慣れると、歩くのが気持ちよくなり、他の靴を履きたくなくなる
- 足趾が以前より開くようになった!
歩くのが楽しくなる!
歩くのが楽しくなります。
足裏からの刺激(情報量)が多くなるので、いつもの散歩道に新鮮さが増します。
例えば、視覚障害者用の点字ブロックの凹凸や道路に転がっている小石を踏むと、
その感覚がダイレクトに足の裏に伝わってきて、
『補正されている道路でも、意外と凹凸が多いんだ!』
と新たな気付きが….!
散歩しているだけで、自然と足つぼを刺激されるような感覚が得られます。
また、自分の足を使って歩いている感覚があるので、散歩自体がとても楽しく感じられるようになりました。
履き慣れると、歩くのが気持ち良くなり、他の靴を履きたくなくなる
そして、ベアフットシューズに履き慣れてくると、他の靴を履きたくなくなります!(笑)
従来の靴に比べて、足の指先の締めつけ感がほぼ無く、指先を自由に使えるのがとても気持ち良い。
気がつくと、今まで愛用していたNIKEのエアフォース・ワンは、出番が激減。Σ( ゚д゚)
ベアフットシューズを自然と手に取るうようになっていました。
おそらく、身体が自然と欲している靴なんだろうな〜と思います。
足趾(足の指)が以前よりも開くようになり、立った際のバランスも改善!
ベアフットシューズを履くようになってから、足の指が特に開くようになりました。
足の指でグーチョキパーと運動を行った際、以前は特に小指の開きが少なかったのですが、
ベアフットシューズを履くようになってから、明らかに小指の開きが強くなりました。
また、こころなしか、立っている際のバランス能力も向上したように感じました。
以前はちょっとした事でふらつきやすいことがありましたが、ベアフットシューズを履くようになってから、足の裏で地面をグリップしやすくなり、外乱にも踏みとどまることができるようになりました。
ベアフットシューズを購入する前に確認しておきたいこと
逆にベアフットシューズを履くにあたっての注意点もあります。
- 人によっては、履き始めの頃に足の痛みが生じる場合もある
- 防水性能が低く、雨の日は靴下が濡れる
- 値段が一般的な靴に比べてやや高い
人によっては、履き初めの頃に足の痛みが生じる場合もある

ベアフットシューズの履き初めに痛みが足に痛みが出る場合もあるようです。
幸い僕はそのような痛みは生じなかったのですが、履き始めて2〜3日後に、ふくらはぎに筋肉痛がでました。
これは僕の推測ですが、クッション性の高い従来の靴よりも、歩く際につま先での蹴り出しがより必要で、足の筋肉を使うことを要求されます。
これにより、今まで使わなかった足の筋肉が鍛えられた結果、筋肉痛が生じたのだと思いました。
ベアフットシューズは人間本来の足の力を取り戻す《足を鍛える靴》なのだと思います。
ベアフットシューズの着用で足に痛みが出てしまう場合は、無理して歩こうとせず、なれるまで休憩を挟みながら、少しずつ歩く距離をのばしていくようにすると良いそうです。
防水性能が低く、雨の日は靴下が濡れる

私が購入したのは、《PRIMUS LITE 3.5 / プライマスライト 3.5 (M)》というモデルなのですが、
靴のアッパー部分がメッシュ素材でできているので、防水性能はほぼ皆無です。(笑)
ソールの部分も薄いので、水たまりなどに入ろうもんならすぐに染みてきちゃいます。
なので、基本的に雨の日には履かないようにしています。
ただ、VIVOBarefootのモデルによっては、アッパーの部分に防水性の高い素材を採用しているものもあるようなので、使用用途に応じてモデルを考えてみると良いでしょう。
値段が一般的な靴に比べてやや高い
一般的な靴と比べて、値段がやや高いです。
VIVOBarefootというブランドがイギリス発祥なのですが、円安の影響もあるのか、一般的な市販の靴が2〜3足は買えちゃう価格です。。。(^_^;)
それでも、この靴を通して体験できることは唯一無二であるように僕は感じるので、ぜひ興味がある方は購入を検討してみてくださいね。
購入を検討されている方に向けて
VIVOBarefootで購入を検討されている方は、VIVOBarefoot公式のオンラインストアでの購入が便利でした!
VIVOBAREFOOTオンラインストアはこちら
実際に、私の手元に届いた靴が思って異常に大きく合わなかったことがあったのですが、サイズの変更も無料(送料:先方負担)で行ってもらえたので、とても安心して購入することができました。
返品から交換品が届くまでもとても迅速だったので、気持ちよく買い物できたのを覚えています。
まだまだ全国にも実店舗が少ないようなので、オンラインストアを有効に使ってみるのもありなのかなと思います。
ちなみに、私の靴のサイズ感をお伝えすると、
NIKEのエアフォース・ワンが、UK:10、28cmでちょうど良いのですが、
VIVOBarefootでは、EUR:44というサイズがジャストフィットでした!(^o^)
どなたかの参考になれば幸いです。
まとめ
今回は、私が最近愛用しているベアフットシューズを理学療法士の視点も入れながら、ご紹介しました。
ベアフットシューズは足の健康を保っていく観点からも、非常に面白い靴であるなと思います。
購入を検討されている方の参考になりましたら幸いです!(^^)



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